我が家には生後9ヶ月になる赤ちゃんがいるのですが、ふと疑問に思うことがありました。
何気なく口にしている「赤ちゃん」という言葉はいったいどこからきたのだろうか。
「赤」ってなに?
一度気になり出したら気になって仕方がなかったので調べてみました。
「赤ちゃん」の語源
赤ちゃんの語源に関して調べてみると諸説あることがわかりました。
その説をいくつか引用して紹介したいと思います。
「赤ちゃん」の語源は、新生児が多血症気味となり、皮膚色が赤く見えることにある。これは、分娩の際に陣痛の圧力で胎盤内の血液が新生児の体内へ絞り出されるためである。
Wikipadia
Wikipediaによると赤ちゃんの皮膚が赤く見えることが由来であると記載されていました。
赤ちゃんの皮膚が赤く見える理由は多血症気味ということもありますが、新生児期は成人と比較して血液中のヘモグロビンが多いこともその理由の一つです。
1)ヘマトクリット、ヘモグロビン濃度(年齢別正常値)
年齢 | ヘマトクリット(%) | ヘモグロビン(g/dl) |
新生児(1~3日) | 44~72 | 15~23 |
乳児メモ1) | 28~42 | 9~14 |
小児 | 35~49 | 12~15 |
青年期 | 37~49 | 13~16 |
メモ1) 生後3ヶ月で最も低値になる。
京都府立医科大学
京都府立医科大学のデータによると新生児期は乳児や小児・青年と比較しても血液中のヘモグロビン濃度が高いことがわかります。
ヘモグロビンは血液が赤く見える成分なので、この濃度が高いと皮膚が赤く見えるのも納得です。
赤くもないのに赤ちゃんと言う理由としては、この「赤」は、夜が「明ける」から来ていて、朝になって昇ってくる太陽からくる「純粋で穢れの無い」「生まれたて」「始まり」というイメージと、太陽=「赤」という印象が結びついたものだという説があります。また、「赤の他人」や「真っ赤な嘘」などの「赤」も語源は同じと考える説もあり、これは、「赤」には、「何も無い、全く無い」という意味がある、というものです。生まれたばかりの状態=何も無い状態というイメージですね。
この場合の「赤」の語源ですが、仏前に供える浄水を意味する梵語(サンスクリット語)の「アルガ」にある、としています。この「アルガ」は漢字をあてると「閼伽(あか)」、英語に転じて「aqua-アクア」となっていますが、どうやら「空」という意味も持っていたようです。このように諸説がありますが、これが確実に正しい、と言い切れるものは無いようです(韓国語で赤ちゃんを意味する「アガ」が語源だという説もどこかで見たような・・・)。
日本語〜気になるあの言葉の語源
次の説としては医学的ではなく、「赤」という語に焦点を当てた説になっています。
「赤」には「何もない、全くない」という意味があり、そこにまっさらな新生児を連想させるイメージが合致して「赤ちゃん」と呼ばれるようになったという説です。
「赤ちゃん」という言葉自体は医学が発達する前からあったのかもしれないと考えると、どちらかといえばこちらの語源の方が正しい気もしてきますね。
また一つ、勉強になりました。
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