先日、岐阜県へ旅行に行った実家からお土産で朴葉味噌をもらいました。
朴葉味噌をお店以外で食べるのは初めてで自宅で調理をしている際に「葉っぱに乗せる意味ある?」と思う自分がいました。
自宅で調理する場合はフライパンにアルミホイルを敷いた上に朴葉を乗せて味噌と具材を焼くのですが、アルミホイルどころかフライパンで直接味噌と具材を焼けばいい気しかしません。
そこで、そもそも朴葉味噌がどのような由来で生まれた料理なのか気になったので調べてみることにしました。
朴葉味噌の由来
「朴葉味噌」は飛騨高山の山野と凍てつく寒さから生まれた郷土料理です。
山間部の飛騨高山は冬は寒くて雪が多い地域です。温暖化が進んでいる今でも氷点下15度に達する寒さになる事も珍しくなく、昔から極寒の地として知られてきました。
冬には保存食として漬物を樽に漬けていましたが、あまりの寒さに漬物樽が凍り付くほどでした。
凍った漬物を溶かす為に、飛騨高山地方に多く自生していた朴葉の上に漬物と味噌をのせて焼いたのが「朴葉味噌」の発祥といわれています。
大きくて燃えにくい朴葉は漬物と味噌を焼くには丁度良く、朴葉の香りもついて絶品の郷土料理が生まれたというわけです。
にっぽんの郷土料理観光辞典
朴葉味噌の由来についてははっきりとしないようですが上記の説が有力であるようでした。
元々は山菜や漬物を味噌で焼く料理だったので現代のように牛肉を焼くことはなかったようです。
私がお土産でもらった朴葉味噌の調理方法は朴葉の上に味噌とネギを乗せて焼くとしか書かれていなかったので、本来の朴葉味噌は私が思っていたよりも質素な料理であるようです。
ホオノキの葉とは
岐阜には様々な木があり、なぜその中でもホオノキなのか。
気になりますよね。葉っぱが大きいから?
と思われる方もみえると思いますが、葉が大きいからだけじゃないのです。実は、ホオノキは抗菌作用があります。
ぎふの木ネット
なので、ほかの木の葉に包むよりも日持ちがいいのです。
昔農家や木こりが昼食にご飯を持っていくときにホオの葉にくるんで持って行ったのが始まりだったといわれています。
また、香りがいいのも特徴です。
朴葉について気になったのでさらに調べてみました。
朴葉はホオノキの葉を指します。
朴葉味噌にホオノキの葉が選ばれた理由は大きくて燃えにくいこと意外にも抗菌作用があることも理由の一つにあるようです。
朴葉を用いた郷土料理には朴葉味噌以外にも朴葉寿司なるものもあるそうです。
朴葉寿司(ほおばずし、ほうばずし)は、日本の中部地方・近畿地方の一部地域に伝わる郷土料理。岐阜県、長野県、奈良県などに見られる。魚や山菜などを具材としたちらし寿司をホオノキの葉(=朴葉)で包んだもので[1]、携行食として持ち歩き、農作業や木こり仕事の合間などに食する。朴葉に包んであるため食事の際に手が汚れにくく、また酢飯や朴葉自体の殺菌効果により日持ちが良いのも特長である[2][3]。
Wikipedia
朴葉寿司は魚や山菜が具材のちらし寿司を朴葉で包んだもので調べてみるとレシピなども豊富に公開されていました。
現地では家庭でも作られているようですね。
岐阜県以外では朴葉の入手が難しいので観光で訪れた際に朴葉味噌とは別にお店を探して食べてみるのもいいかもしれません。
コメント