日本において男性よりも女性の方が平均寿命が長いことが知られています。
この傾向は日本だけでなく、世界的にも同様なようで医療技術のレベルに関係なく女性の方が長生きするということがWHOの調査でも明らかになっています。
男性と女性でなぜ平均寿命に違いがあるのか気になったので調べてみることにしました。
世界的に女性が長生き
日本は世界一の長寿国と言われます。2018年の厚生労働省調査によると、女性の平均寿命は87.26歳と3年連続世界一。男性も81.09歳で世界3位の長寿を誇りますが、その平均寿命の差は約6歳もあります。
沢井製薬
実は、女性の寿命が男性より長いのは日本だけではなく、世界的な傾向。WHO(世界保健機関)の発表した2019年世界保健統計によると、平均寿命も年齢差はまちまちですが、先進国、開発途上国を問わず、すべて女性の方が長寿。中にはロシアのように「男性66.4歳、女性77.2歳」と、11歳も開きのある国もあります。
また、女性が男性よりも長生きするようになったのは最近のことではなく、1891年~1898年(明治24年~31年)の資料では男性42.8歳、女性44.3歳となっており、当時から女性の方が長寿だったことがわかります。
沢井製薬のポータルサイトによると2019年時点において全世界の国々において女性の方が長寿であるというデータがWHOより発表されているようでした。
また、日本国内においては明治時代でも女性の方が長生きだったとか。
医療レベルに関係なく女性の方が長生きしているという事実に興味をそそられます。
基礎代謝量の違い
産婦人科医によって運営されている一般社団法人日本家族計画協会の情報によると女性の方が長生きする理由の鍵は基礎代謝が担っているようです。
人間が睡眠時など安静にしていても消費する生命を保つために必要な最低限のエネルギーのことを基礎代謝と言いますが、女性の基礎代謝は男性よりも20〜30%も低いことが知られています。
スポーツをしている人であれば体重が少ないから当然だと思う人も中にはいらっしゃると思います。
実際に体重が少ないということもその要因の一つですが、体重1kgあたりの代謝量を比較しても筋肉量の少ない女性の方が低いことが知られています。
この基礎代謝と関連して寿命に関係してくるキーワードが活性酸素です。
呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が通常の状態よりも活性化されたものを活性酸素と言います。
活性酸素はからだにとって必要なものですが過剰になると遺伝子を傷つけ、老化やがんを引き起こす要因ともなることが判明しています。
基礎代謝が低い女性はエネルギーを生み出すための酸素の消費量が少なくなるため、活性酸素が必然的に男性よりも産生されにくいということに繋がります。
その結果、男性よりも老化の進行が遅く長生きしやすい傾向にあるようです。
(参考:日本家族計画協会)
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